2020年6月、日本政府は2030年までに養殖のブリ・ハマチの生産量を増やす計画を発表しました。2016年当初に出された計画では、香港や東南アジアへの輸出に焦点を当てていました。
新たな目標:24万トン、1,600億円
2018年には約14万トン、約158億円の養殖のブリ・ハマチが輸出されました。2030年までに生産量24万トン、 1600億円に増加させるのが新たな目標です。これは10年以内に養殖魚の生産量をほぼ倍増させ、そのうちのほとんどを輸出に充てる必要があります。これが達成できれば輸出額は約10倍にも増加します。
輸出の6割を占める3カ国
養殖魚の輸出相手国は3カ国で60%を占めています。最も多いのは香港で29.5%、中国が15.9%、次に米国が11%と並びます。その他の主要な輸出市場はタイが7.8%、ベトナムが6.1%、台湾が5.7%、韓国が5.2%となっています。
最も多く輸出されている養殖ホタテ
最も多く輸出されている養殖品はホタテで、全体の15%を占めています。その内12.3%が中国・香港に輸出されています。続いてサバが8.8%、ブリ・ハマチが5.2%となっています。ブリ・ハマチの輸出先の80%以上がアメリカ市場向けとなります。
アメリカ市場
2018年のブリ・ハマチの輸出額は158億円で、そのうち米国向けが81.3%、他国向けが18.7%でした。トンに換算すると約7,200トン、1ヶ月あたり約600トンとなります。
業界大手の港新聞によると、新型コロナウイルスの影響でブリ・ハマチの輸出量は2020年5月には73%減の216トン、輸出額は75%減の3億6,400万円となったとのことです。これが今後の市場や2030年計画にどのような影響を与えるかは不明です。
国際認証
日本に事務所がある国際認証制度としては、イギリスのロンドンに本部を置くMSC(Marine Stewardship Council)とオランダのユトレヒト州に本部を置くASC(Aquaculture Stewardship Council)の2つがあります。日本には独自の認証制度であるマリン・エコラベル・ジャパン(MEL)が東京にあります。MSCとASCはどちらも世界的に認められていて、その認証は多くの場合、バイヤーの要求事項の一つとなっています。
大規模だが実現可能な計画
政府の計画は大規模で、困難を要しますが、実現は可能です。これらの目標を達成するためには、目標に合わせ、考え方を変えていく必要があります。つまり、ノルウェー、オーストラリア、メキシコのような、大規模な市場を優先する必要があります。
現在、日本の大企業は養殖場の利権を得る上で不利な状況にあります。中小企業より大企業の方が地域社会への貢献度は高いですが、地元の養殖会社で構成される協同組合が利権をコントロールし、大企業に使用料を請求している現状であるからです。これらは、政府の 2030 年計画の成功に貢献しようとする大企業の事業拡大を事実上阻害しているのです。
大企業には経営資源がたくさんあり、地域社会を支援する潜在的な力があるので、政府の2030年計画の成功に貢献するでしょう。
国内市場に向けたものではなく、国際市場に向けた効果的なマーケティングを行う必要があります。大規模なバイヤーは、ニッチな市場を求めているのではなく、競争力のある価格、製品、サービス、配送、サポート、国際的なコンプライアンスの一貫性を求めています。